建築設計Ⅵ 生きられる都市空間/2020年度
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「家はただの構築物ではなく、生きられる空間であり、生きられる時間である。」
これは多木浩二が著書『生きられた家』で述べた言葉であるが、空間が「生きられる」とは、使い手が空間に関わることによって引き起こされる空間の質の変化のことで、人間の経験が織り込まれた豊かな時空間への転換である。
本課題では、この豊かな時空間を都市において創出してもらいたい。平たく言えば、都市に賑わいを与える公共性の高い空間の設計である。課題のタイトルになっている「都市空間」には当然ながら外部空間も含まれる。よって、課題を進めるにあたっては、外部空間と内部空間を「それぞれ同じ密度で」設計することが求められる。また、空間の利活用方法や運営管理など、ハードのみならずソフトに対しての提案も「それぞれ同じ密度で」思考することが必須となる。
外部と内部、ハードとソフト、あるいは造り手と使い手など、両者を併せ持つ複眼的な視点から「生きられる都市空間」を提案してほしい。
・設計対象エリア:提案の対象とする計画地は、以下のエリア内から選択すること。
内神田/神田錦町エリア:江戸期の町割や町会コミュニティを継承した既成市街地再生
神保町エリア:古書店街の古書店などを活かした街区の再編
秋葉原エリア:電気街やサブカル店舗などの商業集積の集客力を踏まえた都市機能の充実